2009/12/13「カットラ!!」・中編 ※ゲスト:the HIATUS

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これからお送りするのは、2009年12月13日(日)、KBCラジオで22:00~23:00にオンエアされた「カットラ!!」という番組の一部です。
「●」の会話は番組パーソナリティーのものです。
一部、内容を編集しておりますので、ご了承下さい。

●いやぁ。ジャケット、何なんですか、これ。1+1=3。
細美「これね、ベルギーのアーティストの方の、もう既にあった絵を…」
●あぁ、使わせてもらったんだ。
細美「はい。で、デザイナーの人が、物凄いたくさん絵画を選んでくれてきて。で、どういうジャケットがハマりますかね、なんて言ってて。何かその、敷居が高くなるのが嫌で、今回」
●はぁはぁはぁ。
細 美「まぁ、もちろん、アートではありたいな、と。これ、ゴッチ(=ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・ギター、後藤正文)が言ってたんだけど、音楽はフォーマットとしては、アートであるべきだっていう。俺もそう思ってて。 フォーマットとしてはアートであるべきなんだけど、その、何て言うのかな――ちゃんとした靴を履いてないと、ウチの美術館にはあげません、みたいな、そう いう敷居の高さはやっぱりいらない」
●うん。
細美「ロックだし。俺もそういう生き方してきてないし。だから、俺が自分なりに芸術だ、と思って表現する時に、音が歪むのは、もうこれは必然だな、と思ってて。で、それが実は、あ、単純にそれを、ロックと呼ぶのかって思うんだけど」
●おぉー…。うんうんうん…。
細美「ジャンルじゃなくてね。だからやっぱり、生きてきた道…で、決まってくるんだなぁ、なんて思ってて。で、その、作品性をしっかり保ちながら、敷居を極力、下げると、ジャケットはどうなるかな、っていう観点でしか、選んでないんですよ」
●ふーん…。
細 美「ここでまた、伊澤一葉が出てくるんですけど。その、最初ね、レイアウトした時、この真ん中の帯に『1+1=3』っていうのは、もっと真ん中に入っ ちゃってて。これ見て、『何か、この1+1=3っていうのが、メッセージみたいになっちゃってて、これ、嫌です。別なメッセージが入ってますね』とか言っ て」
●(笑)
細美「でも、その意見は凄い正しくて。それはその、アーティストの人のメッセージであって。俺達、the HIATUSのメッセージじゃないから、もうちょっとフォーカスをズラしたい」
●なるほどねぇ…。受け取った側は気になるだろうね。その説明を聞かないとね。何だろう、そのために、って思っちゃうかもしんないもんね。
細美「うん。ですよ、ねぇ…」
●思っちゃうかも。
細美「そう。そうなんですねぇ…。まぁ、そう思われても別に、良くて」
●そうだね。
細美「自分達がそういう意味合いで、作っていないっていうことを――まぁ、作品なんて、全部そうじゃないですか。どういうふうに受け取られるとか、曲解されるとか、解釈されるとかってのは、実は、受け手の自由で」
●そうねぇ。
細美「で、このジャケット見た人が、『1+1=3』とは何ぞや、the HIATUSから発せられた、この奇々怪々な難題は一体、何を意味してるんだ、んんー、って考えるのも、自由」
●(笑) そうなんだよね。
細美「それで、オーディオコメンタリー的に、この番組を聴いた時に、何だ、違うんだ、って、いうまぁ、それで良いんじゃないのかなぁ、と」
●まぁ、模様でぐらいしかないワケですよね。絵ももう別に、記号・数字ですら、とってないってことですよね。
細美「自分はそうなんですけど。でも、その『1+1=3』、非常に明解なメッセージが、ありますね。まぁ、そのメッセージが自分にとって、嫌なモノではない、です。全然」
●うんうんうん。
細美「で。だからって、それを自分がアバンギャルドである、ことの、代名詞かのように、流布しようって気は全然ないですけどね」

●でも、こうやって、やって、できて。世に出した時点で、オーディエンスの自由になるワケじゃないですか。
細美「そうですね」
●圧倒的に。それをずーっと繰り返してきたワケじゃないですか、人生で、結構。
細美「うん。うんうんうん」
●そこの楽しさっていうのがやっぱり、そっちの方が大きいってことでしょ?
細 美「そうですね。だって、あのー、今までどう解釈されてきて、物凄い、これは凄い作品ですって言って、大英博物館とかに飾られてる、シュールレアリスム の、1枚のね、抽象画。本人は全っ然、そんなこと思って、描いてないモノとかも、絶っ対あるから。それは非常に楽しい。逆に、作者がいや、そうじゃなく てって言われた時に、いや、ほっといて。いいじゃん、別に、俺がどう観たって、みたいな、のも有りだと、は、全然思いますね」
●(笑)
細美「だから、それを誤解って呼ぶのか、解釈って呼ぶのかは、もう全然…」
●だって、全く同じって、ないからね。
細美「そうなんですよね。同じ文、を書いてね――ホントたかだか、100文字もないような文章を書いて、100人に見せたら、100人が違う意味に取るでしょう?」
●取る。あれは凄いですよね。
細美「うん。それもそういうふうにできてるんだから、それを楽しまないと、いけなくて。なのに、でも、何となく、もしかしたら、ここ10年間の創作活動って、皆、それを画一的な方に誤解されまい、誤解されまいみたいな方に、行っていた感は、もしかしたら、あって」
●うん。
細美「自分ももう、そういうふうに活動していた、んじゃないのかなぁ、と思うんですよね。で、これもゴッチの受け売りになっちゃうけど、いい加減ね、世のアーティストは皆、もう、そうじゃねぇんだよな、って気づいちゃってるんじゃないかな、というね」
●あぁー…。
細美「…のは思います。ですね」
●そうね。受け手が今、何か凄いなぁ、と思う時があるんですけど。同じライブを観に行っても、今、1億総ブローガーだから、皆、すぐあげてんじゃん。
細美「そうですね(笑)」
●あれ、凄いね。人って、ホント違うんだな、って思うし。あんなにあの空間は、同じような気持ちになってたと思うワケですよ。
細美「はいはいはい」
●多分、それもオーディエンスしも誤解してるワケですよ、言ったらね、ちょっと。あ、違ったんだ、皆一緒になってたから、もう、それと思うワケですよ。ただ、そういう方向に行ってるってことは、間違いないワケであって。
細美「うんうんうん」
●パフォーマーが1つの演奏をやる、皆が同じような風景が観えたりとか、同じイメージに突き進んでるような感じって、感じる時、あるじゃないですか。ライブハウスの中に入ってる時に。
細美「全然、ありますよ。凄い一体感が。でしょ?」
●そうそうそう。それでも返って、そんなの観ると、それでもあれでも、バラバラなんだな、っていう時があったりするワケですよね。
細美「はいはいはい」
●だから、凄いなぁと思って。だから、思ったことと、また、感情で表現の仕方がまた、オーディエンスも違うワケだからね、人それぞれね。あれは面白い。やっぱ、それがあるから、ライブって面白いんだろうな、って、もちろん思いますけどね(笑)
細 美「あぁ、そうか。いや、ライブに関して言えば、でも、できれば――何て言うのかな、帰ってから、頭に観えた景色を、文章にした時に、それを誰かが見た時 に、あ、全く同じモノが観えたっていう…そこがまた、その、音楽の神秘性だったり、するなぁ、と思うんですけどね。逆にね、まぁ、その、ちょっと凄いワク ワクしてきた、ね、1億総ブローガーに関してはね、ちょっと語りたいな、って思っちゃいますね」
●(笑) あ、そう? 語って、語って(笑) 語っていいよ。
細美「(笑) いや、あれはね。あの、これは一体何なんだろう、と」
●いや、びっくりするよ。
細美「うん。いやいや、あの、ブログを書いてる人に対して、ディスってるワケじゃなくて。あの、自分ももちろん、ブログを書いているので、その楽しさは判るんですよ」
●うんうん。
細美「その、共有したいモノ? 何て言うのかな、凄い不特定多数に手紙を出せる、みたいな――」
●そうだね。
細美「感覚が俺はあって。しかも、その、何だろ、興味のある人しか観にいかないからね」
●そうそうそう。
細美「受け取ってほしい人に、受け取ってほしい人達のポストに、こう、一斉に投函できるような、感覚、なんですよね」
●判ります。
細美「皆、そうなんだろう…か」
●いや、違うと思うよ。
細美「と、思うんですよ」
●うん。違うと思うね。

後編→http://pointline.exblog.jp/12541737/
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by p_and_l | 2009-12-23 23:45 | ラジオレポート

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